花粉症について
関東の花粉症のピークは3月はスギで、4月からはヒノキとなります。目のかゆみ、鼻水、くしゃみの症状については、まずは対症療法となります。
対症療法といっても様々です。内服薬および点眼薬には⓵抗ヒスタミン薬②抗ロイコトリエン薬③ケミカルメディエーター遊離抑制薬④ステロイド薬があります。メインが抗ヒスタミン薬ですが組み合わせたり、漢方薬や点鼻薬を用いたり、今までの治療効果等を確認して患者さんと相談しながら治療薬を検討します。抗ヒスタミン薬では、多くが眠くなる副作用があるため、副作用が出やすい方については、確認しながら薬剤の選択を行う方針です。
上記の対象療法では、薬剤が多くなり、薬剤の副作用でもお困りの方については、舌下免疫療法も有効です。当院でも7年前から治療を行っております。スギの舌下免疫療法についてスギ花粉が落ちついた5月連休頃から、治療開始可能となる見込みです。
現在、花粉症でお困りな方、薬の副作用で眠くなる方、花粉症の症状でアレルゲンを調べたい方、舌下免疫療法を希望の方は是非当院にご相談下さい。
つぼみ保育園について
多くの方の協力のもと、無事園の工事は終了し、園児たちも楽しく園で遊んで過ごしております。
つぼみ園の園内の写真をアップしていますので、見て頂ければと思います。園内写真はこちらへ。
つぼみ保育園のホームページ https://www.tsubomiryouke.com/
つぼみ保育園の開園
この度医療法人だんだん会では、0-2歳児を対象とした「
「企業主導型保育園」
開園に伴い令和3年度の園児募集を行っております。

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自費での新型コロナウイルスPCR検査について
年末年始で、帰郷される方でコロナウイルスが心配や不安があると思います。当院では、コロナウイルスのPCR検査や抗体検査を自費でも受け付けております。自費でのPCR検査費用は14,000円となります。ご希望の方はこちらをご確認下さい。⇛自費PCR検査について
秋の夜長に睡眠を考えて
秋は、「食欲の秋」「スポーツの秋」といわれますが、「秋の夜長」や「十五夜」があるように月がきれいな時期で、徐々に夜の時間が長くなり、ゆっくり睡眠をとりやすい季節となりました。
涼しくなったこの時期でも以下の症状のある方がいますでしょうか?
十分眠っても疲れがとれない、「イビキがうるさい」とか、「眠っているときに呼吸が止まっているよ」と言われことはありますか?また、睡眠をとっても日中眠気に襲われることはありませんか?
以上のことがあると睡眠時無呼吸症候群も疑われます。
睡眠時無呼吸症候群が疑われた場合は、簡易睡眠時無呼吸検査をすることお勧めします。
当院では、フィリップス・レスピロニクス社のイスラエルItamar Medical製の睡眠評価装置「ウォッチパット(WatchPAT)」にて検査を行っております。2014年4月1日から日本国内に導入され、比較的新しい検査機器です。より精度の高く病態を把握できると言われております。また、自宅での検査であるため、より簡便に装着できる機器となっています。
症状のお持ちの方で、3割負担であれば検査費は2,700円(※診察費等は別途)程度です。当院に受診していただき、自宅で検査を行い、その後、検査結果を当院で説明を行います。
症状がある方は、当院までご相談下さい。
はしか(麻疹)感染にご注意を、でも慌てずに。
沖縄県で「はしか」(麻疹)の流行が確認され、2018年4月現在、感染の広がりが懸念されています。
2016年9月頃に、イベント会場や空港など不特定多数の方が集まる場所での集団感染が報道され、当院でも多くの問い合わせを受けたことが思い出されます。
今回も慌てたり過剰に心配する必要はありませんが、何も知らずに周囲の人に感染させてしまったり重症化しないように、私たちは正しく理解する必要があります。
麻疹の特徴について、まとめてみました。
①麻疹の感染経路
麻疹がおそれられる理由の一つは、強い感染力です。麻疹は空気感染(飛沫核感染)します。空気感染するのは麻疹、水痘、結核です。一方インフルエンザなどの風邪症状を起こす多くのウイルスは、飛沫感染(咳やくしゃみを近くであびることにより感染)です。飛沫は1-2mで落下しますので、ある程度至近距離でなければ感染しないわけです。しかし空気感染の場合は、長時間空気中を浮遊しますので同じ場所(特に飛行機、電車、バス、などの密閉空間)にいた場合には感染の可能性が高まります。麻疹に対する免疫(抗体)を持っていない方が麻疹ウイルスに感染すると、発症の可能性は90%程度になります。潜伏期は9-12日といわれていますから、感染のタイミングがあって少し経過してから症状が出始めます。
②麻疹の自然経過
麻疹の初期症状は、大体38度台の発熱とカタル症状(咳、鼻水、眼球結膜の充血等)です。これらが数日(約2-4日)続きますが、これらの症状の時には風邪と症状が似ていますので、診断が困難です。その後、口の中に、麻疹に特徴的とされる白い斑点(コプリック斑)が現れます。コプリック斑が出現すると、一旦体温は下がり傾向になります。しかし、すぐに39-40℃近い高熱となり、体に赤い発疹が出始めて全身に広がります。解熱までには約1週間かかります。インフルエンザと比較しても、発熱期間は明らかに長く、大人でもぐったりするほどの熱です。
③麻疹の合併症
麻疹感染者では約3割に何らかの合併症が生ずると言われています。これが麻疹がおそれられる理由の二つ目です。肺炎の合併率は15%程度あり、脳炎の合併率は0.1-0.2%(1,000人に1-2人)と報告されています。もし脳炎になってしまった場合、後遺症を残す確率は、20~40%あると言われています。また、1万人に1人程度が致死的な転帰を取ると言われています。
④麻疹の治療、予防法
現時点では麻疹に対して、特別な治療法はありません。対症療法といって、症状に合わせて解熱剤を使用したり、脱水予防の点滴をして解熱寛解するのを待たねばなりません。予防としてはワクチン接種が有効です。1回の接種で約95%の方が免疫を獲得すると言われています。2006年6月2日以降では、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)の2回接種制度が始まっています。平成2年4月2日以降に生まれた方は、これまでに2回ワクチンを接種する機会があり、きちんと接種していれば、麻疹にかかる危険性は、かなり低いと言えます。
一方、それより前に生まれた、今の28歳から41歳の人は、ワクチンを接種する機会が1回だけでした。子どものころワクチンを打っていても、免疫が低下している可能性があり、麻疹に最もかかりやすい年代と言えます。
さらにそれより上の年代の方たちは、ワクチンを接種する機会がなく、多くの人は麻疹に自然に感染し、免疫を獲得している可能性が高いです。
麻疹ワクチン、MRワクチンは先述の報道以降、また品薄となってきております。
麻疹流行の報道を見ると、2007年に高校生・大学生を中心に麻疹が流行した時のことが毎回思い出されます。それまで多くの医師は、大人の麻疹を診る機会はほとんどありませんでした。私は当時有名な感染症科の病院で研修をしていましたが、連日麻疹の患者さんが入院され、あまりの高熱にぐったりしている様子に驚き、しかし時期が過ぎるまでは点滴をするしかなかったのを覚えています。その中で当時20歳の大学生が脳炎を起こし、後遺症が残ってしまった経過は今でも忘れることができません。
繰り返しになりますが、麻疹はワクチンで予防ができます。予防接種は自分を守るためだけでなく、感染拡大を予防することで大切な人を守ることにもつながります。麻疹にかかったことがあるかわからない方、ワクチン歴が不確かな方は、抗体検査を受けられるのをお勧めします。保険がきかないため自費診療となりますが、自分に感染のリスクがあるかどうかを、まず知ることからだと思います。
☆花粉症治療について
暖かく春らしい陽気が多く過ごしやすくなりましたが、花粉症の方にはつらい季節となりました。関東圏で今年は花粉飛散量が昨年比で1.5~2倍と言われており、例年よりつらく感じている方も多いのではないでしょうか。
花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみを来すアレルギー疾患です。のどの痛みやかゆみ、咳などの症状が出ることもあり、当院でも「風邪と思うんですけど長くて…」と受診され、実際は花粉症による症状であったということもよくあります。
代表的花粉では、スギ、ヒノキ、シラカバ、カモガヤ、ホソムギ、ブタクサ、ヨモギなどがあります。日本人では4人に1人が花粉症との報告もあり、国民病といっていいくらいの多くの患者さんがいる疾患です。
診断は問診および、症状によっては検査も行います。
当院では血液検査にて血清抗体価を測定し、アレルゲンを調べることができます。
治療については、内服治療、点鼻・点眼の外用治療があります。
花粉症の内服薬というと第2世代抗ヒスタミン薬が中心ですが、「効果が強い薬は眠くなる、眠くならない薬は効果がやさしい」という傾向があり、効果は満足していないが眠気がでてしまうので…という患者さんが多くいらっしゃいました。(※眠気の感じ方は個人差が非常にあります)そこに2016年11月にデスロラタジンとビラスチンが6年ぶりの新薬として発売されました。これら2つの新薬はいずれも、添付文書に「眠気を催すことがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に注意すること」との注意書きはなく、1日1回の内服です。発売から1年以上経過しましたが、眠気に困っていた患者さん、車の運転が必要な患者さんには非常に喜ばれています。
漢方薬の内服が著効する方もいらっしゃいます。小青竜湯が有名ですが、他にもあります。もちろん西洋薬と併用することも可能です。また妊娠中や授乳中のため花粉症のお薬を我慢している方もいらっしゃるようですが、配慮して安全に使用できるお薬もありますので、ぜひ当院でご相談ください。
上記は花粉症の症状を抑える治療ですが、花粉に対する過敏な体質を改善させる、アレルギーを「治す」に近い状態を目標とした治療法があります。「アレルギー免疫療法」「減感作療法」と呼ばれるものです。
アレルギー免疫療法とは、アレルギーの原因となっているアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンで慣れさて、症状を和らげたり、日常生活に与える影響を改善する効果が期待されています。以前は、注射による皮下免疫処方のみでしたが、最近は舌の下で治療薬を保持する舌下免疫療法が認可され、ご自宅での治療が可能となりました。
スギ花粉症への舌下免疫療法「シダトレン®」とは、スギ花粉を原料としたエキスで、少量から服用することによって体を慣らし、スギ花粉のよるアレルギー症状を和らげます。アレルギー症状の有無にかかわらず、毎日、3年から5年にわたり継続して内服します。
ただし、「シダトレン®」の治療開始時期は、スギ花粉飛散時期以外のため、今年からの治療を希望の場合は、5月中から治療開始となる予定です。
当院では免疫療法を開始して1年以上経過している患者さんがいらっしゃいますが、ほとんどの方が「今年は楽です」とおっしゃるので、治療効果が出ているのだと思われます。
花粉症でお困りの方、アレルギー薬での副作用でお困りな方は当院にご相談下さい。